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笹幸恵
2016.11.5 03:59

「語る」コーナー(11月4日付)

(しつこいようですが、ウォッチング続けます)

 

昨日の読売新聞「語る 生前退位」コーナーは

元内閣法制局長官の阪田雅裕氏。

 

天皇陛下には憲法が保障する人権が

例外的に認められていない。

天皇は機関の一つだけれど、それと矛盾しない

ような人権は認められてもよいのではないか・・・

としたうえで、

 

「せめてお辞めになるという自由は認められていいと思う」

 

と述べています。

 

そしてまた、天皇の意思を受けて法整備を行うことに

憲法上の疑義は生じないのかという質問に対し、

こう答えています。

 

「退位については、陛下のお気持ちを離れて議論できない。

(中略)他の政治問題とは全く次元が違う。(中略)

(陛下の8月の「お言葉」を)政府が法案を提出する理由として挙げても、

憲法上の問題があるとは思わない」

 

元内閣法制局長官のこの言葉は重いです。

 

けれども、この方はこうも述べています。

「内閣法制局的な視点で考えると、皇室典範を改正して

制度化するのは非常に大変な作業だ。

在位年数や年齢など、誰もが納得できる客観的な退位の要件を

想定するのは難しい」

 

また、退位後の天皇の位置づけについても、

「どのように振る舞えば、どう国民に受け止められるのか、

慎重に検討する必要がある。うっかりすると

『天皇の二元化』のような事態が起こる恐れがある」

 

そして、

「女性宮家の創設の問題とあわせて議論することが

長期的には必要」だけれども、

「そこに話が及ぶと時間がかかる」ので、

国民感情からみても、今回はスピード感が必要だ」

というわけで、「特例法」を支持

 

おかしな話です。

国民感情は、皇室典範を改正することを

圧倒的に支持していますが。

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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